医療法人社団 斗南堂 八王子クリニック(以下、八王子クリニック)は、東京都八王子市を拠点として、1990年の開院以来「働く人を応援します」を基本理念として、予防医療という観点から自費診療クリニックならではの利点を活かした包括的な医療サービスを、主に現役のビジネスパーソンをメインターゲットに提供されています。患者様や時代のニーズに合わせた新たな医療や検査コースを継続的に提供されていくなかで、患者様を中心に据えた事業戦略の重要性を感じており、早い段階から情報共有のためのシステムを整備されてきました。今回は、さらなる顧客満足度の向上を実現するために、コールセンターの業務効率化、情報共有体制の強化に合わせて将来的な拡張を視野に入れ、既存のCRM製品から、NetSuiteのクラウドCRMにシステムを刷新されました。
- コールセンターの業務効率を上げたい
- 既存のCRM製品では、蓄積されたデータの分析や統合の機能が不十分
- 既存のCRM製品はカスタマイズ性が低く、将来的な拡張性に対して限界を感じていた
- コールセンターの業務効率が向上
- 蓄積されたデータを分析やマーケティング活動に活用できるようになった
- 将来的な拡張性を視野に入れることができた
クリニック概要
八王子クリニックは、東京都八王子市を拠点として、死亡原因の上位を占める、がん・心疾患・脳疾患の確定診断を行う「人間ドック」、レーザーメスを取り入れた入院の必要がない「痔の日帰り手術」、医療と介護を同時に提供する高齢者向けマンション「シルバーヒルズ八王子」を中心に、医療サービスを展開されています。
1990年の開院以来「働く人を応援します」を基本理念としており、当初は平日夜6時から9時まで、土曜・日曜も診療を行う夜間診療所としてスタートされました。現在でも、現役のビジネスパーソンをメインターゲットに、予防医療という観点から、自費診療クリニックならではの利点を活かした包括的な医療サービスを提供されており、検査コース、メニューや検査項目の拡充、効率化、精度向上、低侵襲医療の導入、また、充実したサポート体制の構築などに積極的に取り組まれています。最近では、人間ドック検査コースにMRI乳がん検査を含む婦人科検査を新設し、触診や苦痛のない、女性に優しい婦人科検査の提供をはじめられました。また、設備面では、世界で初めて人間ドックに冠動脈撮影を採用し、国内クリニックでは初となるマルチスライスCTによる人間ドックを導入するなど、大学病院と同等機器の採用により高水準の検査環境を整えています。
医療を取り巻く環境
八王子クリニックが、このような自費診療を中心とした包括的な医療サービスの展開に至った背景には、医療を取り巻く環境の変化があるといいます。
井藤理事長は次のように語ります。

医療法人社団 斗南堂
井藤 尚文 理事長
「医療業界は非常に大きく動いています。従来、医療は保険収入に支えられており、比較的安定していましたが、医療費を抑制しようとする動きから保険診療の査定が厳しくなり、診療の自由度が低くなりました。そのあたりの自由度の低さから、より新しい医療がどんどん出て来たときに、どうしても提供したいとなると、自費診療でという流れになってしまいます。医療というのは進歩していきますが、その進歩に対して、保険で対応できていくかは難しいのが現状です。」
八王子クリニックは、このような環境の変化から、開院当初からの「働く人を応援します」という基本理念を突き詰めていくなか、予防医療を中心とした自費診療のサービス提供に注力されるようになりました。井藤理事長は次のように語ります。
「病気というのは基本的に予防するというのが重要です。医療をより深く考え、予防までの範囲を守備に入れると、人間ドックという展開が自然です。日本人の死亡原因の上位に対して、しっかりと向き合い、予防医療という観点から今、働いている現役世代を支えていくことが、結果としと社会全体への貢献になると考えました。」
しかし、新しい医療を取り入れサービスを充実させるには、最新の医療機器への大規模な投資が伴う場合があり、すべてのサービスを等しく安価に提供することができなくなるといいます。クリニックであっても企業として継続してサービスを提供するためには、収支を合わせて企業活動を継続しなければなりません。そのため、収支が合う価格設定と同時に、その価格の価値を患者様に対して納得してもらうための努力が必要であり、その価値を理解してもらえるターゲットに対して戦略的にアプローチしていくことが重要だといいます。
「人々にいいことをするのは、言葉で言うのは簡単です。一時的にいいことをするのは簡単です。しかし、いいことを継続してこそはじめて企業としての意味があるので、収支を合わせることが重要になります。死亡原因に対して確定診断ができる検査をおこなう『全身ドック』には、非常に高価な検査コースもあります。保険治療の安い医療費に慣れている人たちにとって、その価格の意味と価値と、その裏付けを伝えていくのは容易なことではありませんが、しっかりと検査することの意味と意義を理解いただく、あるいは、理解いただけるよう努力することが重要だと考えています。」
CRM導入の背景
また、八王子クリニックが、患者様や時代のニーズにあった新しい医療サービスの提供に取り組まれる背景のひとつには、医療業界全体での「患者」に対する大きな意識の変化があったといいます。井藤理事長は語ります。
「今、ほとんどの病院で受診される方のことを『患者様』と呼んでいます。それまでは『患者さん』と呼んでいました。10年くらい前から変ってきました。医療においても、保険をベースに必要なことを最低限おこなうということから、お客様を扱う方に意識が変ってきました。」
これにより、顧客満足度の向上やサービスの拡充のためにも、クリニック全体で、スタッフも含めて患者様を中心に据えた情報共有が非常に重要になったといいます。井藤理事長はCRM導入の目的を次ように語ります。
「全てのスタッフが同じ方向を向いて努力するためには、情報共有が重要になります。情報共有がなければ、みんなで同じ方向を向くことができませんから。今後は、ひとりの患者様に対しても、一元化された同じ情報を持ちながらサービスを提供していきたいと思っています。全てのスタッフが同じ情報を共有して、意見を交わしながらサービスの質を高める。患者様を中心に据えた情報共有は、我々にとって、ますます重要になると思います。」











